出っ歯(上顎前突)について
出っ歯(上顎前突)とは上の前歯が下の前歯より著しく前に出ている咬み合わせを
言います。我々、現人類では約33%で見られます。そして高率に顎機能障害が診られる不正咬合のタイプです。
(何故、出っ歯(上顎前突)になるのか?基礎的な知識)
MEAWを用いた矯正治療Ⅱ 第一歯科出版 P125 図7-3
何故、出っ歯になるか?その原因は完全には解明されていませんが、上図にあるように霊長類を診てみると咬み合わせの面がフラットで咬み合わせの高さが現人類より高い(顔が長細い)といった形態的な特徴が診られます。
ここで、現代人の出っ歯(上顎前突)と照らしあわせると次のような形態的変化が診られます。
1、咬み合わせの奥歯の平面が急峻になっている。
- 咬み合わせの高さが低い。
この二つの形態的な異常があります。
MEAWを用いた矯正治療Ⅱ 第一歯科出版 P125 図7-3MEAWを用いた矯正治療Ⅱ 第一歯科出版 P125
その為に、出っ歯(上顎前突)の治療方針としては上記の2つの異常を改善していく必要があります。
当院では出っ歯(上顎前突)を非抜歯(第一小臼歯を抜歯しない)で治療するために
MEAW(マルチループ)を利用してように治療を進めていきます。
初診時 出っ歯(上顎前突)11歳1カ月 女子
終了時 治療期間2年2カ月 13歳3カ月
見えにくい矯正装置(ブラケット)で歯列を並べていきます。
歯並びが整ったら矯正装置を取り替えます。
MEAW(マルチループ)で咬み合わせの高さを
改善していきます。
13歳2か月 2年2カ月で矯正治療が終了しました。
一口メモ
当院では口腔機能を重視した治療を心がけています。
その為にだ非抜歯(第一小臼歯)で顎関節機能を守るために
MEAW(マルチループ)を使用して咬み合わせの高さを改善して治療しています。