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お父さんお母さんの歯列矯正が増えてます!
歯列矯正は若い時に、より美しい歯列をもとめて行うものと思っていませんか。
最近当院で歯列矯正をされた患者さんのお父さんお母さんが歯列矯正を希望されるケースが増えています。
お子さんの治療を横でご覧になって、こんなに簡単に綺麗になおるのなら、私も、、と相談されることが多くなっています。
お父さんお母さん世代の歯列矯正は、見た目の美しくなるだけではなく、ご自身の歯や健康をまもるためにとても良いことなのです。
歯並びが悪いと、歯が重なっている場所などに、歯ブラシやデンタルフロスが届きにくく、汚れや食べかすがついたままの状態になり、虫歯や歯周病になりやすくなります。
また、嚙み合わせが悪いと、左右の歯でちゃんと咬むことが難しいため、バランスを崩しやすく顎に余分な負担がかかったりします。
そして、年齢を重ねるとともにこのリスクは上がっていきます。
特に、年齢とともに、腰が痛くなったり、肩こりがひどくなったりするように、歯を支える顎の骨もバランスが悪いと痛みが出やすくなります。噛んでいないほうにお口が下がって見える原因の一つになることもあります。
もちろん、お父さんお母さんの歯たちは、子供たちの歯よりも、いろんなことを経験しています。
虫歯になって,被せものをつけていたり、大事な神経をとられていたり、歯肉炎をおこしていたり、歯周病になっていたりしています。
(CMで言っているように30歳以上の70パーセントの方は歯周病です。)
ですので、お父さんお母さん世代の歯列矯正は、若い方の時より、より一層の事前検査と歯を動かすことによるリスクも考えていかなければならないのは当然です。
まず、骨が若くないことや、軽度の歯周病は患っていることを考え合わせると大幅な歯の移動はできるだけ避けるようにします。
重度の歯周病を患っている歯などは、歯を動かすことはもちろん危険です。前歯などのように歯を支えている骨が少ない場合などはなおさらです。しかしこのような歯は年を取ってくると歯周病はどうしても進行するもので、(下の前歯のように歯を支えている)骨が少ない部位は、どうしても抜けてしまいます。それどころか、そのままにしていると、その一本の歯の周りの歯も道ずれに抜けてしまうこともあります。
当院では、歯列矯正を始める前には、すべての歯を審査診断し、将来問題となる歯があるかどうか様々な角度から検討します。残念ですが必要があれば最小限の抜歯を行い、大切な歯を美しく並べていきますが、結果的に歯周病の歯へのダメージを最小限にすることができます。
人生100年時代をむかえ、歯列矯正は見た目を美しくするだけでなく、お口のケアの負担を減らし、体のバランスを整えることで、大切なご自分の歯と健康を守ることにつながっていくと確信しています。